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-ワークサンプル幕張版(MWS)新規課題の開発-

調査研究報告書 No.145
障害の多様化に対応した職業リハビリテーション支援ツールの開発(その2)

  • 発行年月

    2019年03月

  • キーワード

    ワークサンプル幕張版(MWS) 気分障害 発達障害 適応障害 高次脳機能障害 復職支援 自己理解 ストレス・疲労への対処

  • 職業リハビリテーション活動による課題領域の体系図・ICFによる課題領域の体系図 該当項目

    評価/支援ツールの開発

執筆者(執筆順)

執筆者 執筆箇所
八木 繁美 (障害者職業総合センター 研究員) 概要(第2章を除く)、序章、第1章、第3章、第4章、第5章
前原 和明 (障害者職業総合センター 研究員) 第1章第2節3、第3章第3節(事例A、D、F、K、L、Q、T)
知名 青子 (障害者職業総合センター 研究員) 第1章第2節4、第3章第3節(事例G、P、S、W、X)
渋谷 友紀 (障害者職業総合センター 研究員) 概要(第2章)、第2章

研究の目的

本研究では、「ワークサンプル幕張版」について、難易度が高く、より実務に即したワークサンプルを開発して欲しいとの要望に応え、「給与計算」「文書校正」「社内郵便物仕分」の3つの新たなワークサンプルを開発しました。

復職や再就職を目指す支援対象者(気分障害、適応障害、発達障害、高次脳機能障害などのある人)に活用した事例を紹介し、新規課題で強化及び追加されたMWSの機能、障害特性に応じた効果的な活用方法、実施上の留意事項を記載しています。また、新規課題に関する一般参考値も掲載しています

活用のポイントと知見

<新規課題の対象者像>

  • 従来のMWSではエラー傾向やストレス・疲労の現れ方の把握が難しかった人
  • トレーニングにより従来のMWSは安定して行えるようになり、より難易度の高いワークサンプルの活用が求められる人
  • 新規課題に類似したスキルが求められる職場への復職を目指している人 など

<新規課題の活用場面>

職業評価、休職者に対する復職支援、就職を目指したトレーニング など

<新規課題の特徴>

資料や手引きを活用する作業を想定し、サブブック(作業に必要な図表や手続きを示したもの)の活用を前提としています。そのため、「文書に記載されたルールを理解する力」「理解したルールを的確に運用する力」を把握することも狙いとしています。

新規課題の構成及び各ワークサンプルの内容
領域 名称 内容
OA 給与計算 画面に表示された社員1名分のデータをもとに、給与計算に必要な各項目の値を算出し、指定されたセルに数値を入力する。算出方法を記載したサブブックと別添資料(保険料額表・源泉徴収税額表)を参照しながら作業を行う。
事務 文書校正 事務文書、報告書等の印刷原稿を用いて、校正作業を行う。原稿と校正刷の文字等を引き合わせ、サブブックや報告書作成規定にしたがい、校正記号を用いて誤りを修正する。
実務 社内郵便物仕分 仮想の会社に届いた葉書や封書などの郵便物を、仕分のルールにしたがって、組織図・社員名簿・あいうえお索引を参照しながら、適切なボックスやフォルダーに仕分ける。

新規課題により強化及び追加された主な機能

・新規課題を活用したトレーニングにより、「サブブックを丁寧に読む」「自分の行った作業を適切な方法で確認する」という行動が形成される。
・実務に近い疲労やストレスの現れ方を把握し、休憩の取り方やペース配分など、疲労やストレスに対する対処方法を検討することができる。
・対象者にとって、自身のエラー傾向や疲労・ストレスの現れ方、学習スタイルなどに気づく体験となる。
・従来のMWSよりも難易度が高く、復職や就職に向けたトレーニングに対するモチベーションにつながる。
「資料 新規課題の一般参考値」の訂正について
調査研究報告書資料(p201-p219)の一般参考値を作成する過程において、計算式に誤りがあり、誤った結果が掲載されていましたので、訂正します。
(なお、報告書本編のデータは正しいことを確認しております。)
統計処理を行う際、ダブルチェックを確実に行うとともに、責任者がチェック方法の実効性を確認いたします。また、今後、研究結果等の精査を十分行うとともに、その質的向上に努めてまいります。


令和4年度地方研究発表会資料

【テーマ】

障害の多様化に対応した職業リハビリテーション支援ツールの開発(その2)

※発表資料は、研修に参加された方向けの補助資料として作成したものです。
※本資料のご利用にあたっては、研究企画部企画調整室へご連絡いただくとともに引用元の明記をお願いいたします。

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