(ここから、本文です。)

脊髄小脳変性症


英語名 Spino-cerebellar Degeneration
略称  
区分 治療対象
就労実態情報 今回調査実施
日本の患者数 14808
程度判定基準の有無 3段階の生活指導の手引き
病気の内容 小脳と関連諸核およびその伝導路の変性による運動失調を主症状とする原因不明の疾患の総称。
サブタイプ オリーブ橋小脳萎縮症(OPCA;26.1%)、脊髄小脳型(31.9%)、晩発性小脳皮質萎縮症(13.6%)、遺伝性痙性対麻痺(7.3%)、Friedreich病(5.9%)
病因 (原因不明)
性差 男性が1.5倍
発病年齢 Friedreich病、遺伝性痙性対麻痺は20歳以下、小脳萎縮症は40歳以上
予後 小脳症状だけのものは非常に遅い経過、OPCAは数年で寝たきりになることもある。その他は数年から数十年にわたって進行する。
生存率 生命の危険はない。
入院の必要 高度の失調症状、言語障害、錐体路障害などのため起立、歩行が全く不能で、座位もとれないもの
就労の条件 失調症状、その他の神経症状が軽度で、日常生活は多少不自由であるが可能なものは、軽勤務が可能
めまい Friedreich型、Marie型では眼振症状
言語症状 ゆっくり、語と語のくぎりが悪くなり、爆発的になったりする
上肢障害 運動調節がぎこちなく遅い
下肢障害 痙性麻痺がある場合もある(車椅子;20年後に)
運動失調 歩行の目測の誤り、千鳥足、企図振戦
循環器症状 Friedreich病では心筋症や不整脈を伴う
膀胱障害 合併することがある
直腸障害 合併することがある
自律神経症状 OPCAでは体温調節障害や立ち眩みがある場合がある
貧血症状 OPCAではある場合がある
精神神経症状 知能低下を伴う場合がある
高温 OPCAでは高温を避ける必要がある場合
身体活動 なるべく奨励
過労 避ける
精神的ストレス 避ける
高所での作業 Friedreich型、Marie型、OPCA(一部)で危険
注意事項 長距離旅行、自転車の運転は避ける

一覧に戻る

【資料出所】

障害者職業総合センター「難病等慢性疾患の就労実態と就労支援の課題」調査研究報告書No.30(1998)付録1

(注意)

本表は付録1を疾患別に掲載したものであり、報告書作成当時(1998年)の内容、表現であることに留意が必要である。