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潰瘍性大腸炎


英語名 Ulcerative Colitis
略称  
区分 治療対象
就労実態情報 今回調査実施
日本の患者数 46215
程度判定基準の有無 3段階の分類、3段階の生活指導の手引き
病気の内容 大腸の粘膜および粘膜下層にびらんや潰瘍をつくるびまん性の非特異性炎症。血性下痢と腹痛、発熱、体重減少、貧血など。
サブタイプ 病変の広がりにより直腸炎型、左側大腸炎型、全大腸炎型。病期として活動期と寛解期。臨床経過による分類として再燃寛解型、慢性持続型、急性劇症型、初回発作型。等
病因 (定説無し;腸内細菌、アラキドン酸カスケード、各種サイトカイン、HLA、活性酸素、心身症的要因、免疫的機序)
性差 男女差なし
発病年齢 20歳代にピーク。第二のピークは50歳代。
予後 再燃緩解を繰り返す。予後不良10年後でも再発が25%。大腸を切除すれば再発はないがQOLが阻害される。
生存率 死亡例は少ない。重症例5~10%、中等症1~2%、軽症例0%。
入院の必要 中等度以上では入院の場合あり、重症では絶対安静
就労の条件 軽症では、軽作業が可能。下痢、発熱がある時は2~3日安静。入院後、手術を行わない場合は1ヶ月、手術を行った場合は2ヶ月で職場復帰。職場復帰後は1~2ヶ月で徐々に活動量を増加させる。
直腸障害 トイレの回数が多い場合がある。1日に10回以上の場合あり。
消化器症状 下痢血便がある。ときに腹痛を伴う。
全身症状 ときに発熱を伴う
食事制限 繊維の多いもの。生野菜は避ける。活動期には刺激性ものを避ける。
労働時間制限 残業を避ける。
睡眠の必要 十分な睡眠、規則正しい生活。
過労 症状の増悪につながるので避ける。
精神的ストレス 症状の増悪につながるので避ける。

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【資料出所】

障害者職業総合センター「難病等慢性疾患の就労実態と就労支援の課題」調査研究報告書No.30(1998)付録1

(注意)

本表は付録1を疾患別に掲載したものであり、報告書作成当時(1998年)の内容、表現であることに留意が必要である。