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第4分科会 地域就労支援

※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
  また、共同研究者については省略しています。

1 「働きたい」から「働き続ける」へ ~就労移行支援と自立訓練(生活訓練)事業の一体的運営の変遷を振り返る~

【発表者】

長野 志保(社会福祉法人多摩棕櫚亭協会 ピアス 精神保健福祉士/就労支援員)

【発表概要】

精神障がい、発達障がいを抱える方の就労支援に取り組んで30年。この10年間は「通うこと」に必要な職業準備性のなかでも土台にあたる力について、メンバーと共に試行錯誤を重ねた。通所訓練の必要性から始まった自立訓練(生活訓練)事業の立ち上げを通し、メンバーの「働きたい」という思いにどう関わってきたのか。そして「働き続ける」に効果は出ているのか。利用者統計を基に私達の実践を振り返り、その変遷をまとめる。

2 就労移行支援事業所を利用された重度失語症の方の支援報告 ~医療情報と就労訓練から見えた強みと企業に求める配慮、採用の決定打

【発表者】

柏谷 美沙(特定非営利活動法人クロスジョブ クロスジョブ札幌 就労支援員)

【発表概要】

利用開始前に医療機関から検査結果やリハビリ内容を共有し、その情報をもとに就労訓練を行うことで、会社でどのような配慮が得られると指示の理解がスムーズに伝わるかがわかった。そして、医療機関との情報共有、就労訓練のアセスメントをもとに、企業に対して「強み・障害特性・配慮」を伝えるアイテムを作成。言葉で直接伝えられなくても、アイテムを活用することで本人が戦力となることが伝わり採用に至った事例を報告する。

3 就労移行支援事業所でのABAを用いたスキル獲得訓練

【発表者】

福井 樹男(特定非営利活動法人スカイ・ラヴ スカイ・アンドロメダ サービス管理責任者)

【発表概要】

スカイ・アンドロメダの就労移行支援は、主に知的障害、精神障害、発達障害のある方が利用されています。今までの社会生活の中で、機会がなくて就職に向けてのスキルが身に付いていない方も少なくありません。今回、ABAを用いてどのようなスキルを獲得していったのか、いくつかの事例を用いて発表させていただきます。

4 自閉を伴う成人における時間自己管理の支援を通じての復職支援

【発表者】

堀田 正基(特定非営利活動法人社会的就労支援センター 京都フラワー事務局 理事長)

【発表概要】

本研究は、再就職を目指す知的障害と自閉症をあわせ持つ成人を対象者とし、作業開始時間に遅刻を繰り返すという逸脱的な問題行動としての「不安全行動」に対して、それを抑制的かつ一方的に統制するのではなく、対象者に作業室での社会的役割を与え、タイマーを補助的に活用してセルフコントロールを身に付ける事で、「不安全行動」を低減させることを目指し、その効果を実証的に検証する事を目的とし、最就職の可能性を探った。

5 就労定着支援事業における転職支援と今後の連携先について~雇用期間満了、雇用未継続、家族の転居による転職の場合~

【発表者】

貫洞 正一(特定非営利活動法人ほっぷの森 就労定着支援センターほっぷの実 サービス管理責任者)

【発表概要】

平成30年から開始した就労定着支援事業ですが既に3年間の支援期間が終わり他関係機関に繋いだ方も出てきています。また就労定着支援のサービスを提供している内に転職する方もいます。今回は令和4年度に実施した3件の転職支援について、「転職する背景」「転職するまでの経過」「他関係機関との連携」について報告する。