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第8分科会 学校から一般雇用への就労

※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
  また、共同研究者については省略しています。

1 特別支援学校高等部における現場実習のフィードバックに関する調査

【発表者】

今井 彩(秋田大学大学院 教育学研究科教職実践専攻 発達教育・特別支援教育コース 現職院生)

【発表概要】

秋田県内の特別支援学校高等部教員を対象に質問紙調査を行ない、これまで実施してきた産業現場等における実習(現場実習)のフィードバック方法の実態を明らかにし、その成果と課題について検証する。

2 合理的配慮の提供を求めるための知識・技能・考え方を育む実践研究 ~障害特性に関する説明資料とカードゲームの制作を通して~

【発表者】

内野 智仁(筑波大学附属聴覚特別支援学校 高等部専攻科ビジネス情報科 教諭)

【発表概要】

聴覚障害者が自らの特性を理解し他者に説明できること、そしてどのような支援が得られると困難さの軽減や解消につながるのか理解し他者に説明できることは、当事者の職場定着やメンタルヘルス等において重要な役割を果たすと考えられる。本発表では、聴覚障害者である生徒を対象に、自らの障害特性を理解し、他者に説明するための知識・技能・考え方を育むことを目的とした説明資料とカードゲームの制作活動について報告したい。

3 知的障害と肢体不自由をあわせ有する生徒の一般就労について

【発表者】

相田 泰宏(横浜市立上菅田特別支援学校 支援連携部進路・地域支援係 主幹教諭)

【発表概要】

令和2年度学校基本調査によると、特別支援学校高等部卒業後の就職者は全体の23%であるが、肢体不自由特別支援学校では障害種別で最も少ない4%に留まっている。これは、特別支援学校に通う肢体不自由児の多くが知的障害をあわせ有していることが一因であると考えられる。知的障害と肢体不自由をあわせ有する生徒の一般就労について、その可能性を広げることを目的に、特別支援学校の事例を紹介する。

4 コロナ禍におけるA特別支援学校の進路指導の現状と課題 -一般就労に向けた取組に着目して-

【発表者】

矢野川 祥典(福山平成大学 福祉健康学部こども学科 講師)

【発表概要】

当初の予想を超え長引くコロナ禍の社会生活は、我が国の経済に様々な影響をもたらしている。教育分野に目を転じると、特別支援学校の進路指導では、これまで現場実習が可能であった産業種で実習困難になるなど実習先の選定に苦慮しており、生徒の進路選択においても影響は否めない。そこで本研究では、コロナ禍におけるA特別支援学校の現場実習と進路指導を通して、一般就労に向けた取組の現状と課題、展望について述べる。

5 修学支援に難渋し退学後、就労移行支援事業所との連携を経てバイト先へ正社員として就職し自分らしく働いている成功例

【発表者】

稲葉 政徳(岐阜保健大学短期大学部 リハビリテーション学科理学療法学専攻 講師)

【発表概要】

未診断20代男性。入学後、1年次のみA事業所のキャリア支援プログラムを受講。2年次では学習の困難さが露呈。年度末の学内実習では、本人と連日オンラインにて、メタ認知や自己理解向上を意識しながら修学支援を行った。課題をこなす力はついてきたが、進級に必要な課題は山積し、退学を決意した。即座に本人の居住地に近いB事業所と連絡し面談、助言をいただく。その後バイト先へ正社員として採用され自分らしく働いている。