調査研究報告書 No.46
視覚と聴覚の重複障害者の就労を支援するためのコミュニケーション支援機器に関する研究
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発行年月
2002年03月
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職業リハビリテーション活動による課題領域の体系図・ICFによる課題領域の体系図 該当項目
執筆者(執筆順)
執筆者 |
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坂尻正次 (障害者職業総合センター研究員) |
吉成瑞穂 (障害者職業総合センター研究協力員) |
(概要)
第1章
研究の背景と目的について述べた。視覚と聴覚の重複障害故に、その障害特性は多岐にわたり、就労支援という観点からも多様なアプローチが必要とされている。また、盲ろう者のコミュニケーション方法も多岐にわたり、就労場面でのコミュニケーションの円滑化も重要な課題である。また、点字は盲ろう者にとって重要なコミュニケーション媒体であるが、点字を修得していない盲ろう者が少なくなく、このような盲ろう者が電子化された情報にアクセスするための手段も必要とされている。
このような背景から、まず初めに、単位時間当たりに伝達できる情報量が多く、高度な内容のコミュニケーションが可能な指点字に着目した。指点字通訳者なしで盲ろう者と健常者がコミュニケーション可能な支援機器の研究をおこなうこととした。
一方で、点字を修得していない盲ろう者のために、点字ではなく文字そのものの形を触覚ディスプレイに表示するシステムの研究をおこなうこととした。この研究は、盲ろう者が点字以外で電子化された情報にアクセスするための基礎技術になると考えられる。
第2章
指点字支援システムについて述べた。他のコミュニケーション法に比べて、伝達速度が速く、高度な内容を伝達できる指点字に着目し、通訳者なしでも指点字を使用する盲ろう者と指点字を知らない健常者が就労環境においてコミュニケーションできるシステムを開発した。
第3章
点字を修得していない盲ろう者を対象にし、点字ではなく文字の形を表示する触覚ディスプレイを使用したカナ呈示用触覚ディスプレイシステムの開発について述べた。 第4章では、本研究のまとめについて述べた。
目次
- 概要
- 第1章 研究の背景と目的
- 第2章 指点字用支援システムの開発
- 第3章 カナ呈示用触覚ディスプレイの研究
- 第4章 まとめ
- 資料 盲ろう障害について
- 付録 触覚ディスプレイ用フォントの一覧
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