-国内外の研究と実践から-
調査研究報告書 No.139
社会的行動障害のある高次脳機能障害者の就労支援に関する研究 ~医療機関での取組についての調査~
-
発行年月
2018年03月
-
キーワード
高次脳機能障害 社会的行動障害 リハビリテーション 就労支援
-
職業リハビリテーション活動による課題領域の体系図・ICFによる課題領域の体系図 該当項目
執筆者(執筆順)
執筆者 | 執筆箇所 |
---|---|
土屋 知子 (障害者職業総合センター 研究員) | 概要~第4章(第2章第2節を含む) |
松尾 加代 (障害者職業総合センター 研究協力員) | 第2章第2節 |
研究の目的
障害者職業総合センターは、職業リハビリテーション支援の現場からの要望を踏まえ、社会的行動障害のある高次脳機能障害者の職業上の課題に対する効果的な就労支援技法の開発を計画しています。本調査研究は、支援技法開発の基礎資料とするため、関連する情報を収集するものです。その目的に加え、得られた情報を整理して報告書にまとめることにより、広く職業リハビリテーション支援の参考に資することを目指しました。
活用のポイントと知見
国内外の関連分野における研究成果の概要や、国内の専門機関での支援実施上の工夫を知るための資料として活用できます。例えば、以下のような事項について、文献調査とヒアリング調査に基づいて情報提供をしています。
![「コミュニケーションの問題に対して、どんな支援方法があるだろう?」「怒りっぽさの背景には何があるのだろうか?どんな支援方法があるだろう?」「アンガーマネジメント支援とは何をするのだろう?高次脳機能障害者への実施例は?」「発動性の低下がある人に職業リハビリテーションでできることは?」「グループ形式で支援を行う場合のメリットと注意点は?」「医療機関の受診を勧めることが必要なのはどんなとき?」「関係機関との連携にあたって行うと良い工夫は?」「支援者の過負荷を予防するための工夫にはどんなものがあるだろう?」](p8ocur0000000nq3-img/houkoku139_1.gif)
今回紹介した支援技法の中には、実証的な研究によって効果が確認されたものや、専門機関での経験の蓄積から導き出されたものがある一方、研究途上のものもあります。また、医療分野において「治療」として実施されるものであり、職業リハビリテーションの実践には必ずしも適さないものも含まれています。そのため、紹介した支援方法の全てが職業リハビリテーション従事者の今日からの実践にすぐに活用できるとはいえませんが、日々の実践の中で良い方法が見つからないときに、新しい支援の方向性を考えるヒントになると考えます。
ダウンロード
冊子在庫
あり