-障害者雇用企業における人材育成の普及-
調査研究報告書 No.124
SSTを活用した人材育成プログラムの普及に関する研究-ジョブコミュニケーション・スキルアップセミナーの普及-
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発行年月
2015年03月
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キーワード
人材育成 SST コミュニケーションスキル 障害者支援スキル イノベーションの普及
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職業リハビリテーション活動による課題領域の体系図・ICFによる課題領域の体系図 該当項目
執筆者(執筆順)
執筆者 | 執筆箇所 |
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岩佐 美樹 (障害者職業総合センター 研究員) | 第1章~第5章 |
宮澤 史穂 (障害者職業総合センター 研究員) | 第3章 |
活用のポイント
障害者の一般就労を支える人材の育成、就業支援機関における事業主支援の進め方を検討する際の資料として活用されることが期待される。
研究の目的と方法
目的
平成23年度から24年度に開発した「SSTを活用した人材育成プログラム-ジョブコミュニケーション・スキルアップセミナー」の普及方法等の検討を行い、普及促進のためのポイントを整理する。
方法
- ①イノベーションの普及理論を踏まえたプログラムの内容及び実施方法の検討
- ②改訂プログラムの試行実施
- ③試行協力者に対するアンケート調査、ヒアリング調査
研究の結果得られた知見
- プログラムの水平方向の普及、すなわち、プログラムの認知度、活用度の拡大を図る上では、いかに多様なコミュニケーションを創出していくかということがポイントとなった。その具体的な方策としては、就業支援ネットワーク内のコミュニケーション・チャネルを活用した広報、就業支援ネットワークという社会システムにおけるプログラムの実施、プログラムの観察や試行機会の確保といったことが挙げられた。さらに、プログラムの実施過程においては、参加者の所属先が企業のみではなく、就労支援機関、教育機関、福祉機関等へと広がり、新たな就業支援ネットワークの形成という効果も見られた。
- プログラムの垂直方向の普及、すなわち、企業においては、事業主によるプログラムの自主的・発展的運営を促していくこと、個人においては、日常生活場面におけるSSTの手法を活用した障害者支援を促していくということにおいては、技術支援がポイントとなった。その具体的な方策としては、SSTの実施者としてのリーダースキルの獲得・向上支援を目的として開発したリーダーパートナー研修及び導入支援が効果を発揮した。また、自主運営によるプログラムを効果的に進める、研修で学んだスキルの職場での実践を促す上では、事業主主導のもと、リーダーパートナー研修と並行し、複数の支援者社員チームによるSST研修の実施が効果的であることが示唆された。

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