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ミトコンドリア脳筋症


英語名 Mitochondrial myopathy
略称  
区分 研究対象
就労実態情報 今回調査実施
日本の患者数  
程度判定基準の有無  
病気の内容 肝臓のミトコンドリア障害による脳症(感染によらない急性の脳障害)。大量のエネルギーを必要とする中枢神経系、骨格筋、心筋に異常をきたす。
サブタイプ 脳卒中様症状を伴うもの(MELAS)、慢性進行性外眼筋麻痺症候群(CPEO)、Ragged-red fiberを伴うミオクローヌスてんかん=福原病(MERRF),Leigh(リー)脳症
病因 MELAS,MERRFは母系遺伝,Leigh脳症は常染色体劣性遺伝
性差  
発病年齢 Leigh脳症は4~12歳、ピークは6歳。MELAS,MERRFは20歳以下。CPEOはどの年齢でも。
予後 死亡率は10%以上、生命を取り留めても重い後遺症を残すことが多い。急性期の期間が短ければ後遺症は軽い。
生存率 90%未満。CPEOで心ブロックが認められるものでは死亡が20%。MELAS、MERRFは30~40歳代で死亡するものが多い。
入院の必要  
就労の条件  
視野障害 CREOでは外眼筋麻痺
感音障害 難聴
上肢障害 筋力低下。中枢性運動障害
下肢障害 筋力低下。中枢性運動障害
運動神経系 中枢性運動障害
運動失調 CPEO以外では痙攣
循環器症状 心筋機能の低下。進行した場合心不全
じん臓症状 進行した場合腎不全を伴いやすい
直腸障害 腹痛、下痢を伴いやすい。
消化器症状 腹痛、下痢を伴いやすい。
全身症状 易疲労性が強い
精神神経症状 知能低下、概念形成などの精神障害
身体活動 過度な運動は避ける
過労 十分な休養が必要
注意事項 糖尿病合併例が多いので注意する。

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【資料出所】

障害者職業総合センター「難病等慢性疾患の就労実態と就労支援の課題」調査研究報告書No.30(1998)付録1

(注意)

本表は付録1を疾患別に掲載したものであり、報告書作成当時(1998年)の内容、表現であることに留意が必要である。