結節性多発性動脈炎(結節性動脈周囲炎)
英語名 | Periarteritis Nodosa |
略称 | PN |
区分 | 治療対象 |
就労実態情報 | 就労関連情報なし |
日本の患者数 | 2204 |
程度判定基準の有無 | なし |
病気の内容 | 膠原病(全身の中・小動脈の内・中・外膜の炎症)。 |
サブタイプ | 古典的PN:38度以上の発熱、体重減少とともに高血圧、腎不全・腎梗塞、脳出血・梗塞、心筋梗塞、消化管出血、多発神経炎などの血管炎による全身症状。顕微鏡的PN:急速進行性腎炎と肺出血・間質性肺炎、紫斑、皮下出血 |
病因 | (原因不明) |
性差 | 男性が2倍 |
発病年齢 | 40歳代と70歳代、50~60歳にピーク |
予後 | 予後不良の一つ。早期発見に強力な免疫抑制療法を行えは寛解する例もある。寛解しても、末梢神経障害による知覚・運動障害、維持透析の施行などQOLの低下が続く場合がある。軽快48.5%、不変23.8%、悪化5.6%、死亡18.6% |
生存率 | 5年生存率は80% |
入院の必要 | 軽症、重症を問わず活動期には原則的に入院。自宅での安静・臥床、次第に日常生活にもどす |
就労の条件 | 経過観察による(座業が限界) |
視力障害 | 脳卒中症状として起こることがある。眼動脈の閉塞により、時に突然失明することがある。 |
めまい | 脳卒中症状として起こることがある。 |
言語症状 | 脳卒中症状として起こることがある。 |
上肢障害 | 知覚異常、激痛、灼熱感、下垂手 |
下肢障害 | 知覚異常、激痛、灼熱感、下垂足 |
循環器症状 | 心筋梗塞や心不全におちいることもある。 |
じん臓症状 | 腎不全、尿毒症に進行する率は高い。腎機能低下時には透析の導入。 |
呼吸器症状 | 咳、血痰、胸痛、気管支喘息 |
消化器症状 | 腹痛、吐血、下痢、下血 |
皮膚 | 圧痛を伴うクルミ大の皮下結節。皮膚血管炎。 |
全身症状 | 高熱、全身倦怠感、体重減少、食欲不振 |
知覚異常 | 知覚異常、知覚麻痺、筋肉麻痺、反射の減弱、神経の圧痛 |
精神神経症状 | 末期には脳卒中症状(性格変化、行動異常、頭痛、言語障害、視力障害等) |
寒冷 | 感染による増悪の原因 |
身体活動 | 労作時の息切れ |
過労 | 第一に避ける必要がある。ある程度体を動かしてみて翌日疲労感や筋肉痛や発熱がないかチェックする。 |
【資料出所】
障害者職業総合センター「難病等慢性疾患の就労実態と就労支援の課題」調査研究報告書No.30(1998)付録1
(注意)
本表は付録1を疾患別に掲載したものであり、報告書作成当時(1998年)の内容、表現であることに留意が必要である。