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第6分科会 精神障害/諸外国の取組

※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
  また、共同研究者については省略しています。

1 人の成長と可能性を信じ、働き続けたいと感じる職場作りを目指したチーム運営

【発表者】

小林 勲 (ボッシュ株式会社 人事部門 業務サポートセンター マネージャー)
江口 浩 (ボッシュ株式会社 人事部門 業務サポートセンター Automation業務チームリーダー)

【発表概要】

現在約40名の精神障害者と一緒に仕事をしています。新卒の人、複数回の離転職を経て来た人、ブランクがある人、背景はそれぞれです。共通点は社会で働きたいという気持ちを持っていること、個性ゆえに何らかの生き難さを感じていること、そして真面目なこと。彼らにとって、会社にとって、そして私自身にとって、Win-Winとなるような職場とはどのようなものかを仲間と一緒に試行錯誤している様子を紹介します。

2 就労移行支援事業所における当事者研究の実践 ~ワクワク当事者研究プレゼン大会~

【発表者】

池田 貴弥 (一般社団法人キャリカ キャリカ草加 職業指導員)
田中 庸介 (一般社団法人キャリカ キャリカ草加 生活支援員)

【発表概要】

ソーシャルワーカーによる就労移行支援の実践として、当事業所では当事者のリカバリー支援を重視している。当事者が自分らしい生き方を見つけるプロセスとして、障害受容を促進し自身の経験や苦労を分かち合う為に当事者研究を導入している。一般就労を目指すという共通目的のもと、当事者同士が回復のエビデンスを共有し面白おかしく自己表現をしていく中で障害受容、さらにはリカバリーが促進される実践を報告したい。

3 特例子会社で働く精神障がい者が語る“働き続けたい職場” -働きやすさを支える職場環境の要因とは-

【発表者】

福間 隆康 (高知県立大学 社会福祉学部 准教授)

【発表概要】

本研究は、特例子会社に勤務する精神障がい者8名に半構造化インタビューを実施し、「働き続けたい」と感じる背景要因を明らかにすることを目的としたものである。分析の結果、安心できる職場の雰囲気、上司・同僚との信頼関係、期待される経験などが、情緒的コミットメントを高め、就労継続への意欲につながっていることが示された。現場における職場づくりや支援の実践に資する知見を提示する。

4 精神疾患や高次脳機能障害により休職し、職場復帰支援を利用し復職した社員のキャリアに対する考え方の変化

【発表者】

八木 繁美 (障害者職業総合センター 上席研究員)

【発表概要】

精神疾患や高次脳機能障害により休職し、職場復帰支援を利用し復職した社員に対して、キャリアに対する考え方の変化及びその変化に影響を与えた事柄、企業の取組に対する受け止め方などを把握するため、インタビュー調査を実施した。本発表では、キャリアに対する考え方の変化及びその変化に影響を与えた事柄について結果を報告する。

5 日本と諸外国の雇用支援の対象となる障害者の範囲等の整理・比較

【発表者】

下條 今日子 (障害者職業総合センター 上席研究員)

【発表概要】

障害者職業総合センターでは、諸外国における障害者雇用施策に関する情報を収集している。それぞれの国において障害者雇用に対する捉え方などが異なる中で、各国の支援対象となる障害者の範囲や雇用支援施策等を深く理解することは、今後、我が国の施策の検討や現場での実践に役立つことが期待できる。本発表では、日本と諸外国(アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス)の雇用支援の対象となる障害者の範囲等を整理し、比較することを試みた。