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第14分科会 復職支援

※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
  また、共同研究者については省略しています。

1 実践事例報告)視覚障害者の復職支援 初期相談~雇用管理サポート~職業訓練・就労移行支援の活用

【発表者】

星野 史充(社会福祉法人名古屋ライトハウス 情報文化センター)
熊懐 敬(認定NPO法人視覚障害者の就労を支援する会(タートル) 副理事長)
松野 裕一(社会福祉法人名古屋ライトハウス 名古屋東ジョブトレーニングセンター)

【発表概要】

視覚障害者の復職を支援してきた当事者団体(タートル)が日本眼科医会とともに中途視覚障害者の初期相談を行い、地域の就労支援機関として名古屋ライトハウスを紹介。名古屋ライトハウスは愛知・岐阜の障害者職業センターとともに雇用管理サポート事業(視覚支援パソコン導入他)、愛知障害者職業能力開発校の委託訓練(パソコン業務スキル)、自治体の就労移行支援(パソコン業務スキル)を活用、中途障害者の復職に貢献した。

2 リワークプログラムにおけるメタ認知療法の活用:再発防止への新たなアプローチ

【発表者】

松石 勝則(キャリアコンサルタント2級技能士、公認心理師、社会福祉士、精神保健福祉士)

【発表概要】

うつ病などメンタルヘルス不調により休職は増加傾向にあり、復職しても再発する事も多い。さらに休職中に医療デイケア等でリワークプログラムを受けても再発するケースも散見しており、訓練プログラムが実際の職場環境のストレスに対応できていないと考えられる。再発防止策としてメタ認知療法のリワークプログラムへの活用に焦点を当て、その有効性について、これまでの知見を論文としてまとめ発表を行っていくものである。

3 職場復帰に向けた調整のための効果的なアセスメントの実施方法

【発表者】

古野 素子(障害者職業総合センター職業センター 主任障害者職業カウンセラー)

【発表概要】

障害者職業総合センター職業センターでは、JDSPにおける実践を通じて、気分障害等の精神疾患による休職者を対象とした復職支援技法の開発、改良に取り組んでいる。本発表では、復職支援において休職者・事業主・主治医の基本情報を的確に把握・整理するとともに、円滑な職場復帰や職場再適応に向けた課題や目標に関する共通認識を形成するための効果的なアセスメントの進め方等の検討及び試行状況について中間報告を行う。

4 理学療法士として働いていたが脳腫瘍を発症し、自分が同職場に復帰した後に思う、療法士業務の捉え方

【発表者】

岡本 拓真(千葉大学医学部附属病院 リハビリテーション科 理学療法士)

【発表概要】

理学療法士として現職中に脳腫瘍が発覚し、再び理学療法士としての復帰を強く願望したうえで約1年の闘病生活を通して左下肢の麻痺とコミュニケーション障害を残したまま退院し、その後同職場に復帰できた。だが、1単位20分という診療報酬上の規定に則った業務をこなす中で支援された業務と支援によっても困難と感じた業務を理学療法の制度に基づいて考察した。

5 脳卒中患者の職業復帰 -通勤,自動車運転について-

【発表者】

中村 優之(医療法人のぞみ会 のぞみリハビリテーション病院 リハビリテーション課 公認心理師)

【発表概要】

社会復帰、職業復帰は回復期リハビリテーションの重要な目標の一つである。特に若年脳卒中患者の職業復帰は経済的問題のみならず、障害受容やQOLの向上のためにも大切な意味を持つ。しかし復職においては身体機能の回復や作業能力の獲得に加えて通勤手段の確保が重要な課題となる。今回比較的円滑に異動や配置転換、自動車運転が可能となった若年脳卒中患者の職業復帰支援を経験した一例について報告したい。