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第6分科会 聴覚障害/視覚障害

※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
  また、共同研究者については省略しています。

1 「チャレンジドサポーターコミュニケーションカ強化プログラム」の運用と工夫 ーコロナ禍での聴覚障害者の職場定着を目指してー

【発表者】

笠原 桂子(株式会社JTBデータサービス/JTBグループ障害者求人事務局 営業部HR課 マネージャー)

【発表概要】

JTBグループでは、職場定着と働きやすい環境づくりを目的とした「チャレンジドサポーターコミュニケーションカ強化プログラム」を実施している。本プログラムでは、「コミュニケーション」のより良い環境づくりが重要な「聴覚障害者」と共に働く社員が、具体的なコミュニケーションスキルを通信教育で学ぶことができることを2016年に発表した。本発表では、その後の取り組みと、コロナ禍での運用の工夫について紹介したい。

2 聴覚障害のある社会人を対象としたキャリア支援の実践報告 ーコロナ禍における講座や情報交換会のオンライン開催についてー

【発表者】

後藤 由紀子(国立大学法人筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター 助教)

【発表概要】

筑波技術大学では2019年度より日本財団助成事業「聴覚障害者のためのキャリアサポートセンターの設置」を受託し、聴覚障害のある社会人のキャリア支援に関わる各種イベントを開催してきた。今年度で5カ年計画の4年目となったが、図らずも事業期間の大半がコロナ禍と重なったことから、これまで聴覚障害者向けの情報保障に配慮したオンラインイベントの関催方法を検討・実践してきた。本発表ではそれらのノウハウを紹介する。

3 聴覚障がい者向けコミュニケーションサービス「Pekoe(ペコ)」を活用した社内実践事例のご紹介

【発表者】

小野 敦子(株式会社リコー TRIBUS推進室)

【発表概要】

現場の声を徹底的に尊重するヒアリングから生まれた聴覚障がい者向けコミュニケーションサービス「Pekoe(ペコ)」は、誤認識をみんなで修正することで正しい情報を伝え、チャットなど双方向のコミュニケーションができるサービスです。社内で約40名の聴覚障がい者が使用しています。このPekoeを使って組織のチームワークを高め、聴覚障がい者がより積極的に活躍できるようになった社内実践事例を中心にお話しします。

4 強みを生かす!視覚障がい者、活躍の場の拡大へ

【発表者】

石川 さゆり(資生堂ジャパン株式会社 人事部)

【発表概要】

弊社では視覚障がい者職域拡大プロジェクトを2020年より発足させ、電話でのコミュニケーションを中心としたフロントライン業務である通信営業での職域開発に取り組んでいます。昨年より2名の視覚障がい社員を採用し、社内システムのスクリーンリーダー対応や商品情報の整備、周囲のサポート体制等環境を整え活躍の場を広げています。

5 IT技術を活用した盲ろう職員の職場定着支援

【発表者】

白澤 麻弓(筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター 教授)

【発表概要】

聴覚と視覚の両方に障害のある盲ろう者の就労事例は全国的にも少なく(全国盲ろう者協会, 2013)、支援ノウハウも蓄積されていない。本発表では、事務職として働く先天性盲ろう者の就業をテーマに、業務の効率化やチームでの共同作業に向けた課題を抽出し、IT技術等の活用による改善策の提案と評価を行った。この結果、抽出された課題については一定の成果が得られたが、ビジネススキルの獲得等の新たな課題も発見された。