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第2分科会 学校から一般雇用への移行/生活支援

※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
  また、共同研究者については省略しています。

1 要支援学習既卒者における大学と一般社団法人との連携 ーキャリア支援プログラムの継続的な参加によるサポートの事例ー

【発表者】

稲葉 政徳(岐阜保健大学短期大学部 リハビリテーション学科理学療法学専攻 講師)

【発表概要】

20代男性Aさん。診断なし。本人の希望で1年次から一般社団法人Bが運営するキャリア支援プログラムに参加した。学外実習はコミュニケーション面や学力面で指導者より指摘を受けすべて1週間目で中止。それでも本人の努力と周囲のサポートもあり卒業した。国家試験は不合格。本人から卒業後もキャリプロを継続したいと希望があり連携した。国家試験に再挑戦をするうえで大学と外部機関との連携によるサポート事例を紹介する。

2 教育機関との連携による障がい特性評価実習の取り組み

【発表者】

鈴木 百恵(社会福祉法人太陽の家 愛知京都本部愛知就労支援課 主任)

【発表概要】

専門学校に在籍する障がいのある生徒や境界域(グレーゾーン)を疑われる生徒を対象に、個別教育及び卒業後の進路選択に役立ててもらうことを目的とした『障がい特性評価実習』を行っている。各カリキュラムにて、個々の障がい特性と職業能力に及ぼす影響を評価し本人と保護者、教育機関ヘフィードバックすることで気づきと成長を促すとともに個別対応の方向性を共有していく取り組みについて発表する。

3 発達障害のある大学生の就労支援(自己理解から就職までの2つのモデルケース)

【発表者】

西本 士郎(兵庫労働局 神戸公共職業安定所 学卒部門 雇用トータルサポーター(大学等支援分))

【発表概要】

発達障害のある大学生は、この10年間で7倍に増えており、その就職支援のため雇用トータルサポーター(大学等支援分)が2021年4月に設置された。大学側ニーズである「自己理解へのアプローチ」に応えるツール・コンテンツを用意し、個人別就職準備プログラムとそのゴールを本人・大学・ハローワークで共有した。そして大学と連携しながらPDCAを回しゴールを達成した。3年生・4年生2例のモデルケースを紹介する。

4 高機能ASD者の就労継続を支える ~就労移行支援事業所におけるソフトスキル支援、地域機関と連携したライフスキル支援~

【発表者】

徳谷 健(特定非営利活動法人クロスジョブ クロスジョブ堺 就労支援員)

【発表概要】

就労継続にあたり、本人の業務遂行能力も大事だが、根底にある生活環境が安定せず不安を持ち続けたままであれば、就労だけでなく生活全体が簡単に崩れてしまう。職場・地域機関への相談が苦手な当事者に対し、自身の不安を書き出すことで言語化・見える化するソフトスキル面の就労支援と、家庭内の生活課題に対するライフスキル支援を地域連携の中で行った事例を報告する。

5 高機能ASD者のソフトスキル支援 ー就労移行支援事業所におけるBWAP2アセスメントの実践からー

【発表者】

砂川 双葉(特定非営利活動法人クロスジョブ クロスジョブ堺 副所長/サービス管理責任者)

【発表概要】

高機能ASD者の就労問題は、仕事そのものの能力であるハードスキルより日常生活や余暇などのソフトスキルの問題が上回っていると指摘している(梅永,2018)。また、就労支援と同様に、生活支援が必要であるとの指摘もある。本研究では就労移行支援事業所で実施したBWAP2アセスメントから、生活面などのハードスキル以外の側面のサポートが就労支援の土台になることを検証することを目的とする。