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第1分科会 企業における採用・職場定着の取組Ⅰ

※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
  また、共同研究者については省略しています。

1 理解を深める取り組みの先に ~1人1人の声や視点を活かして~

【発表者】

星 希望(株式会社あおぞら銀行 人事部人事グループ 調査役/精神保健福祉士)

【発表概要】

当行では障がいのある行員が安心して働ける職場づくりを推進しており、障がいへの理解を深め、障がいのある行員の声に耳を傾ける取り組みを続けている。昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、マスク着用が日常化し、コミュニケーションに困っている聴覚障がいのある行員との取り組みを紹介した。今回はその後の取り組みに加え、様々な障がいのある行員との新たな取り組みについて発表する。

2 障害等により配慮が必要な従業員の上司・同僚の意識に関する研究 ー障害者の状態像別の分析結果からー

【発表者】

宮澤 史穂(障害者職業総合センター 研究員)

【発表概要】

障害者の上司・同僚は、障害者の雇用継続に重要な役割を果たしていると考えられるが、これまであまり注目されてこなかった。本研究では、障害者と働くことに対する意識や行動について明らかにすることを目的とし、障害者の上司・同僚を対象としたアンケート調査を実施した。本発表では、調査結果のうち、障害者の状態像(どのような障害や困難があるか)による結果の違いに焦点を当て報告する。

3 就労は究極のリハビリである ~障がい当事者の立場から企業における雇用継続職場定着の取組を考察する~

【発表者】

遠田 千穂(富士ソフト企画株式会社 企画開発部 部長)
髙橋 綾子(富士ソフト企画株式会社 企画関発部 サブリーダー)
畑野 好真(富士ソフト企画株式会社 企画開発部)

【発表概要】

障がいや疾患は薬だけでは軽減されない。規則正しい社会参画と薬を組み合わせることにより、軽減される。障がい当事者の社員達が、企業における雇用継続、職場定着の取り組みを考えることにより、主体性が生まれる。健常者は障がいのある社員に何かしてあげなければではなく、仕事を手伝ってもらおうという逆転の発想が必要。障がい者が健常者をサポートする事により、相乗効果が期待できる。

4 一人ひとりに寄り添い、PDCAサイクルを回した実習を行うことで、障がいのある人の雇用と安定就労を実現する体制づくり

【発表者】

江口 恵美(オムロン太陽株式会社 ダイバーシティ&インクルージョン推進グループ グループ長)

【発表概要】

精神障がいや知的障がいのある人の雇用を継続しているが、そのプロセスおよび定着という観点では課題感がある。しかし、個別には十分な対応を行い、困りごとを解消したことで安定就労している社員もいる。そこで過去の取組みを振り返り、失敗と成功を整理して、雇用拡大や安定就労ができる体制を整備。これにより障がいのある人の雇用を推進することと、働きがいを感じてもらうことに繋げていく。

5 コロナで知的障がいメンバーの業務が激減。新サービスや職域拡大によるメンバーの雇用維持・拡大への挑戦

【発表者】

飯田 佳子(株式会社ベネッセビジネスメイト 東京事業部)

【発表概要】

お客様の働き方の変化により、障がいがあるメンバーが提供しているサービスも廃止や縮小を余儀なくされた。そんな逆境下、お客様のニーズの変化をとらえ、新たなサービスを提案。リモートワークでも会社に届く郵便物が確認できる「通知サービス」や、感染対策まで行う新しい清掃サービスをスタート。また、これら新サービスにメンバーを再配置し、活躍領域を拡大。メンバーの「働きがい」や「成長」にもつながってきている。