(ここから、本文です。)

第3分科会 難病・高次脳機能障害

※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
  また、共同研究者については省略しています。

1 精神・発達障がいの職業リハビリテーションやネットワーク構築を応用した難病の就労支援

【発表者】

芦沢 久恵(千葉公共職業安定所 専門援助部門 難病患者就職サポーター)

【発表概要】

近年、障害者の就労支援サービスや雇用状況は、身体障がいから知的障がい、精神や発達障がいまで広がりをみせている。さらには、高次脳機能障がいについても様々な研究や実践が重ねられており、広がりはさらに加速している。一方で、難病支援については未開拓な段階であり、支援体制の構築が急務と言える。今回の発表では、精神・発達障がいの支援やネットワーク構築技術を応用し、こうした事例にどう対応していくかを考察する。

2 難病のある人の職業リハビリテーションハンドブック等の開発

【発表者】

春名 由一郎(障害者職業総合センター 副統括研究員)

【発表概要】

難病のある人への「企業と地域関係機関・職種の連携による就職・職場定着支援」を実現するため、「障害者手帳の有無にかかわらない職業リハビリテーション」や「治療と仕事の両立支援との効果的連携」といった直接支援だけでなく、「医療・生活相談支援場面での就労支援ニーズ対応」や「地域関係機関・職種の連携体制の構築」といった地域関係機関への助言・援助業務の課題に対応できるハンドブック等を開発し活用を進めている。

3 炎症性腸疾患患者とともに作った「RDD(世界希少・難治性疾患の日)」就労イベント発表へ向けての取り組み

【発表者】

宮﨑 拓郎(株式会社ジーケア 代表取締役)

【発表概要】

指定難病・炎症性腸疾患(IBD)とは、潰瘍性大腸炎とクローン病を指す。28万人以上の患者がいるが、治療と就労の両立で悩む者も多い。IBD患者と家族のためのオンラインサイト「Gコミュニティ」では、「RDD適職」という世界希少・難治性疾患の日就労イベントへ向けて、IBD患者でプロジェクトチームを作り、コミュニティ内でアンケートや就労相談会を行い、結果をイベントで発表した。本発表ではその事例報告を行う。

4 難病患者・難治性な疾患患者の支援機関の利用状況について ~当事者のアンケートを中心とした考察~

【発表者】

中金 竜次(就労支援ネットワークONE 就労支援 代表)

【発表概要】

治療と仕事の両立支援が徐々に普及する中、手帳を取得していない、できない難病患者の法律にもとづく就労支援機関に登録してる数は、全登録障害者の0.5%以下となっている。ある統計では、難病患者の就労率は54.2%、指定難病患者は約95万人のため、約51万人の難病患者が就労している様子が見えてくる。今回、当事者・支援者へのアンケート及びインタビューを通じて、なぜ支援機関を登録・利用していないのか、考察する。

5 高次脳機能障害者の復職におけるアセスメントの技法開発

【発表者】

大工 芙実子(障害者職業総合センター職業センター開発課 障害者職業カウンセラー)

【発表概要】

高次脳機能障害者の復職におけるアセスメントの実施方法を整理するとともに、情報共有や課題の明確化を図るための技法について、中間報告を行う。