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多発性嚢胞腎

英語名 Polycystic Kidney
略称  
区分 研究対象
就労実態情報 患者団体の調査
日本の患者数 25000
程度判定基準の有無 4段階の生活指導の手引き
病気の内容 先天的な無数の嚢胞の圧迫による腎実質萎縮からくる進行性の腎機能障害。
サブタイプ 常染色体優性(ADPKD)(成人型)の内に遺伝子異常の部位によりPKD1とPKD2、及び常染色体劣性(ARPKD)(幼児型)。
病因 ネフロン発生の先天的欠陥。
性差 ほとんど性差なし
発病年齢 常染色体優性型では30歳代から発見される(胎児期に診断は可能)。常染色体劣性型は幼児期。
予後 徐々に慢性腎不全が進行し5~10年で50%が透析適用。PKD1の方が腎機能の予後は厳しい。
生存率 血液透析や腎移植により生存率は良好
入院の必要 透析直前期
就労の条件 中等度以下ならば軽作業は可、中等度では半日就労等制限がある。
じん臓症状 腰腹部痛、血尿、倦怠感など
肝臓症状 肝嚢胞の頻度は70~80%程度であるが、肝機能障害はない。
食事制限 低蛋白、高カロリーの食事
寒冷 保温に努める。風邪を避ける。
身体活動 軽症でも激しい運動は不可。ジョギング等は腎機能を悪化させない。
労働時間制限 中等度では半日就労など
過労 避ける。
精神的ストレス 避ける。
注意事項 腎臓の打撲を避ける(破裂の危険あり)。腎臓以外に、肝臓、膵臓、脾臓の嚢胞の発生や脳動脈瘤や心臓弁膜症の合併がある場合あり。

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【資料出所】

障害者職業総合センター「難病等慢性疾患の就労実態と就労支援の課題」調査研究報告書No.30(1998)付録1

(注意)

本表は付録1を疾患別に掲載したものであり、報告書作成当時(1998年)の内容、表現であることに留意が必要である。