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筋萎縮性側索硬化症

英語名 Amytrophic Lateral Sclerosis
略称 ALS
区分 治療対象
就労実態情報 就労関連情報なし
日本の患者数 4119
程度判定基準の有無 7段階の重症度分類、3段階の生活指導の手引き
病気の内容 進行性の上・下位運動ニューロン障害。
サブタイプ 上肢型(普通型):上肢の筋萎縮・筋力低下、下肢は痙縮。球型(進行性球麻痺; PBP):言語障害、嚥下障害など。下肢型(偽多発神経炎型):下肢の反射低下・消失が早期からみられる。
病因 (定説無し;SOD遺伝子の変異、興奮性アミノ酸、活性酵素の関与)
性差 男性が約2倍
発病年齢 40~50歳代が多い
予後 急速な進行性(発症から死亡まで平均3.5年)。球型はより速い。人工呼吸器装着例で死亡まで2~3年。10年以上の生存例もある。
生存率 2~3年~10年で死亡。10年以上の生存例もある。
入院の必要 重症では必要。中等度までは数ヶ月に一度の来院でよい。
就労の条件 軽度では旅行も可能、中等度では知的作業にする。
言語症状 球型の中等度では構音・嚥下障害
上肢障害 上肢型で中等度では、手指の脱力、こわばり。一肢から始まり、同側下肢あるいは対側下肢に及ぶ
下肢障害 下肢型の重症では垂れ足となる
呼吸器症状 重症では呼吸困難が見られるようになり、人工呼吸器を使用する。
膀胱障害 起こらない
直腸障害 起こらない
自律神経症状 発汗障害などの自律神経障害はない
皮膚 褥瘡ができにくい
知覚異常 自覚的な知覚障害を欠く
精神神経症状 稀である
寒冷 避ける
身体活動 中等度までは適度な運動が必要
過労 過労を避ける。軽度では旅行も可能。
精神的ストレス 精神的疲労を避ける
注意事項 患者は意識がはっきりしている。腕の位置などに定位置があり、そのずれが大きな不快となるので、患者の指示に十分応えることが必要。

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【資料出所】

障害者職業総合センター「難病等慢性疾患の就労実態と就労支援の課題」調査研究報告書No.30(1998)付録1

(注意)

本表は付録1を疾患別に掲載したものであり、報告書作成当時(1998年)の内容、表現であることに留意が必要である。