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第12分科会 障害者を取り巻く状況に関する調査・考察

※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
  また、共同研究者については省略しています。

1 職場における情報共有の課題に関する研究① -障害者の情報共有における困難を予測する要因-

【発表者】

大石 甲 (障害者職業総合センター 上席研究員)
伊藤 丈人 (障害者職業総合センター 上席研究員)

【発表概要】

職場における情報のやり取りについて、障害に起因する課題を抱える者は多い。職場で共有される情報には、業務に関するフォーマルなものだけではなく、職業生活に不可欠なインフォーマルなものも含まれるが、インフォーマルな情報も含めた職場での情報共有のあり方は変化してきている。本発表では企業及び障
害者へのアンケート調査により取得した結果のうち、障害者の情報共有における困難を予測する要因について報告する。

2 職場における情報共有の課題に関する研究② -企業及び障害者へのヒアリング結果報告-

【発表者】

伊藤 丈人 (障害者職業総合センター 上席研究員)
大石 甲 (障害者職業総合センター 上席研究員)

【発表概要】

障害者職業総合センターでは、職場のコミュニケーションに関して障害者と周囲の間に生じる課題と、その解消のために事業主や障害者が行っている配慮や工夫を把握するために、14企業に対してヒアリング調査を実施した(うち11企業については在籍する障害者への調査も実施)。本発表では、同調査の結果と、それに依拠して作成した「障害者の働く職場のコミュニケーションに関するアイデア集」を紹介する。

3 知的及び知的+発達障害の方が職場適応と就労継続する上で、企業側指導者が実践すべき事項

【発表者】

伊東 一郎 (元法政大学大学院中小企業研究所  特任研究員)

【発表概要】

知的障害者雇用は、特別支援学校や支援機関のサポートを受けて開始されるが、支援終了後の職場の人間関係やコミュニケーションが就労継続の課題となっている。本研究では、企業在籍型JCに障害者との関係に付いてインタビュー調査を行い、その分析結果から「指導者としての姿勢」「自立に向けた対応」「環境対応」の3つのカテゴリーとそれに紐づく13のサブカテゴリーが職場適応と就労継続にとって重要であることが推察された。

4 中高年齢障害者の経年的変化に伴う職業的課題への対応に関する検討(その1) -事業所調査の結果から-

【発表者】

宮澤 史穂 (障害者職業総合センター 上席研究員)

【発表概要】

中高年齢障害者の雇用継続に取り組む企業においては、若年障害者の雇用とは異なる課題に直面したり、新たな配慮を実施していることが想定される。本発表では、事業所を対象としたアンケート調査の結果について報告する。具体的には、35歳以上の障害者を雇用する事業所における障害者の経年的変化への対応についての取組の実際等について報告する。

5 中高年齢障害者の経年的変化に伴う職業的課題への対応に関する検討(その2) -障害者調査の結果から-

【発表者】

武澤 友広 (障害者職業総合センター 主任研究員)

【発表概要】

本発表では、35歳以上の障害のある労働者1,232人から取得した調査データから把握できたパフォーマンスの低下時の対応の実態を報告する。具体的には、年を重ね以前と比べて仕事ができなくなったことがあった際に、本人や職場はどのような対応をしたのか、どのような専門家、支援機関がその対応に協力したのか、そして、職場からの対応の受けやすさに関連する要因は何か、について分析した結果を報告する。