第8分科会 発達障害
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また、共同研究者については省略しています。
1 発達障害者の就労支援における専門性の検討 -就労アセスメントを中心に
【発表者】
梅永 雄二 (早稲田大学 教育・総合科学学術院 教授)
【発表概要】

発達障害者の就労支援においては、従来型の伝統的就労支援では対処できない課題が数多く存在する。具体的には、時間管理や身だしなみ、昼休みの過ごし方など仕事そのものの能力ではないものの、間接的に影響を与えるソフトスキルといわれるものである。よって、本研究では以上のソフトスキルの課題を解決するために発達障害者の就労支援における専門性の一つとして、ソフトスキルのアセスメントについて検討する。
2 放課後等デイサービスにおける職業準備支援の効果検証 -BWAP2を用いたシングルケーススタディ-
【発表者】
康 一煒 (株式会社Kaien 教育事業部 放課後等デイサービスディーンズ新宿 児童支援員/公認心理師)
【発表概要】

放課後等デイサービスにおける職業準備プログラムの有効性を、発達障害のある高校生を対象としたシングルケース研究により検証した。BWAP2により支援課題を明確化し、構造化された支援を実施。TTAPや行動観察、家庭との連携を通じて、スキルの向上と一般化を確認した。学齢期からの職業準備スキル習得を支援する放デイの取り組みは有効であり、今後さらにアセスメントを活用した支援の質向上が期待される。
3 知的・発達障害者への農作業支援における運動プログラムの導入と効果
【発表者】
天田 武志 (NPO法人ユメソダテ)
【発表概要】

知的・発達障害のある人は、農作業に必要な身体動作が難しいことがあり、支援が求められる。そこで本研究では、認知機能と身体の発達を促すための簡単な運動プログラムを農作業支援に組み込み、その効果と実践内容について報告する。
4 40代発達障害女性のキャリア形成 -障害者雇用10年の自己省察-
【発表者】
川口 麻里 (株式会社セレブリックス コーポレート本部 事業推進室 総務グループ ディレクター/筑波大学大学院 リハビリテーション科学学位プログラム(博士前期2年))
【発表概要】

本研究は、40代発達障害女性による障害者雇用10年のキャリアをオートエスノグラフィーで自己省察する中間報告である。本発表では、一見「凹特性」と捉えられがちな発達特性がキャリアにどうポジティブに作用し、「橋渡し役」を形成したかを考察する。また、ロールモデルとの出会いがキャリア形成に与えた影響も検証する。これらの知見を通じ、発達障害者のキャリア支援と多様な人材の活躍に向けた示唆を探る。
5 ヒアリング調査から考察される「障害者手帳を所持していない精神障害者・発達障害者の就労実態等」について
【発表者】
髙木 啓太 (障害者職業総合センター 上席研究員)
【発表概要】

障害者職業総合センターでは、2024年度から2025年度にかけ、精神障害又は発達障害を有して診断を受けているが障害者手帳を所持していない者に対する就労支援機関における効果的な支援方法や課題への対処等の検討に資することを目的に「障害者手帳を所持していない精神障害者、発達障害者の就労実態等に関する調査研究」を行っている。本発表はヒアリング調査から把握した就労実態等について取りまとめた結果を報告する。









