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第3分科会 就労支援に携わる人材育成

※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
  また、共同研究者については省略しています。

1 企業協働会議での議論を通した支援者の意識変容と職場戦力化への支援 -協働視点への気づきと職場での実効性を高める取り組み-

【発表者】

伊藤 真由美 (特定非営利活動法人クロスジョブ クロスジョブ札幌 所長)

【発表概要】

昨年、独自の取り組みである企業と共に考える『企業連携会議』(現在、企業協働会議へ改名)について報告を行った。今発表では、会議に参加するなかで「協働」という視点に立ち、スタッフの意識がどう変化したか。また「実効性を高め協働して職場をつくる」ために、活躍できる人材を目指し、職場内で戦力化できるよう就労移行支援事業所・就労定着支援事業所としてどのような利用者支援・企業支援を行ったかを報告する。

2 一般就労を支援する就労支援機関管理者が感じている課題 -障害者就業・生活支援センターと就労移行支援事業での比較-

【発表者】

大川 浩子 (北海道文教大学/NPO法人コミュネット楽創)

【発表概要】

今回、我々は障害者就業・生活支援センターと就労移行支援事業所の管理者を対象に郵送調査を行い、就労支援の課題、及び、人材育成の課題についてΧ2乗検定で検討した。その結果、就労支援の課題では経営面の課題、組織の課題が、人材育成の課題では職員の処遇面の課題が障害者就業・生活支援センターで有意に割合が高かった。しかし、組織風土の類型については有意差がなかったため、事業の性質による違いが考えられた。

3 障害者雇用におけるPCスキルの実態とSAKURAセンターの訓練との連動性

【発表者】

金井 優紀 (株式会社綜合キャリアトラスト SAKURA杉並センター 生活支援員/社会福祉士)
瀧澤 文子 (株式会社綜合キャリアトラスト SAKURA杉並センター サービス管理責任者/公認心理士/精神保健福祉士)

【発表概要】

業務のIT化に伴い、障害者雇用においても基本的なPC操作だけでなく、応用的・専門的スキルが求められてきている。本研究ではPC系事務職で障害者を雇用している企業を対象に業務上必要なITスキルについて調査し、その実態を明らかにする。そして、SAKURAセンターで提供しているPC訓練内容との連動性を検証し、今後取り入れるべき訓練についても検討していく。

4 組織変遷に伴うProsocialの再設計と展開 -心理的安全性を軸とした30名規模組織での実践-

【発表者】

金 貴珍 (株式会社スタートライン サービス推進ユニット CS促進チーム サブマネージャー)
福島 ひとみ (株式会社スタートライン メンバーサポート東日本ディビジョン メンバーサポート東日本第3エリア 主任)

【発表概要】

2022年より、コンサルティングサービスチームでは、個で動くチームの特性を踏まえ、チームとして目指す姿や心理的安全性の向上を目的にProsocialを導入してきた。2024年の組織変遷に伴い、異なる3つのサービスが「第1エリア」として統合され、普段接点の少ない構成員も含む約30名規模の組織に向けてProsocialを再設計・展開した。本発表ではその導入プロセスと組織の変化を報告する。

5 就労支援実務者の専門性と支援力に資する知識・スキル等に関する研究 -効果的な就労支援に必要な知識・スキル等リストの作成-

【発表者】

大竹 祐貴 (障害者職業総合センター 上席研究員)

【発表概要】

地域の就労支援機関等における研修等の効果的な内容の検討に資すること、就労支援実務者と人材育成担当者が共通認識をもって専門性の向上に取り組むことができるよう、効果的な就労支援に必要な知識・スキル等を言語化・体系化することとした。就労支援分野の有識者へのヒアリングや経験豊富な就労支援実務者への意見集約等により、16領域65項目にわたる「効果的な就労支援に必要な知識・スキル等リスト」を作成した。