第1分科会 企業における採用・定着の取組Ⅰ
※ 発表資料を掲載していない方については、発表論文を参照してください。
※ タイトル及び概要は、発表者からいただいた内容を掲載しています。
また、共同研究者については省略しています。
1 特例子会社における障がい者の組織適応課題:インタビュー調査を通じた実証分析
【発表者】
福間 隆康(高知県立大学 社会福祉学部 准教授)
【発表概要】

本研究は、障がい者の組織への適応課題を明らかにすることを目的とした。調査は特例子会社の障がいのある従業員8名(身体、知的、精神、発達)を対象にインタビュー調査を行った。分析の結果、以下の発見事実が得られた。①新しい部署への移行時に人間関係の不安が生じる。②コミュニケーションの違いによる認識のズレやトラブルが発生しやすい。③過去の嫌な経験が継続的に心理的な影響を及ぼしている。
2 地域社会と連携した障がい者雇用
【発表者】
坂井 博基(ASKUL LOGIST株式会社 人事総務部 人財開発課 課長)
【発表概要】

会社だけではなく、学校、支援機関、家族、医療と連携しながら成長促進して、戦力化を推進。○日次の振り返り、○支援会議実施、○コミュニケーションノートの活用(当事者、管理職、家族の連絡帳)、○家族会の開催。会社主導で支援計画を立て、就労支援を実施。高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長努力賞(2020年)、東京都エクセレントカンパニー賞(2022年)受賞。
3 精神障がい者0(ゼロ)からのスタートと他部署での活躍~サポートスタッフの雇用と定着のイニシアティブ~
【発表者】
関根 理絵(株式会社IHI人事部 アシスタントマネージャー)
【発表概要】

2018年から精神障がいのある社員の雇用を開始した。パートタイマーを含めた5名から始まり、今までに30名を採用。現在では23名が体調を崩すこと少なく継続して勤務し、また、そのうち5名が他部署にて役割を担って活躍している。雇用継続できたポイントとしては医療系資格を有するサポートスタッフの配置と成長と活躍に資する環境整備だと考えている。今回は現状の紹介と現時点で感じている課題について報告する。
4 活躍できる人材の採用と機会創出に向けた取り組み~仕組化による価値の創造~
【発表者】
原 沙織(株式会社SHIFT 人事本部 人事総務統括部 ビジネスサポート部)
【発表概要】

株式会社SHIFTは、2024年5月1日現在、182名の障がい社員(内、精神障がい8割超)が所属している。障がい者雇用を推進するビジネスサポート部では『日本一才能と能力を活かせる会社を目指す』をミッションに、年50~60名の採用による組織拡大、累計639以上の多様な業務により各々の才能や能力を生かせる環境の調整、希望するキャリアに合わせた役割の配置など、弊社の取り組みと今後の展望について発表する。